何度もおなじことを説明することが多いので、マニュアルとかハンドブックを作ったりします。

「インフルエンザは解熱後2日経過するまでが登校停止」
と口頭で説明しても熱が夜下がって下がった次の日に証明書を取りにこられる保護者が多いため、文書を作り、出席停止の紙とともに手渡すことにしました。

しかし、今、一番説明に困るのはインフルエンザのお薬「タ○○○」です。

この薬、私が医者になって2年目の冬だったかに発売になり、「副作用の無い」インフルエンザの薬でしかもAにもBにも効くすばらしい薬、として売り出され、それと前後して広まったインフルエンザ迅速キットとともに、外来で飛ぶように箱がなくなっていました。

しばらくして、「1歳未満の子には使用は控えるように」と2,3年前に言われ始め、使用する際には十分な説明と同意が必要となり、そのための説明用紙も作成。

今回、昨シーズンに引き続き、異常行動の報告。
飲むか飲まないかは結局、「自己責任」ということになってしまいます。こちらは説明と分かっている事実をいうのみです。何度も何度も
「異常行動と内服の関連性は分かっていない」
「内服するならお子さんの様子を観察してください」
「リ○○○という吸入の薬もあります、いまのところ、このくすりは報告例はありませんが、今後使われいくうちに現れてない保証はありません」
「インフルエンザは脳症を起こさない限り、栄養をしっかりとって安静に日にち薬で治ることは治ります。すごく副作用が心配なら飲まないという選択肢もあります」
「飲んだから脳症のリスクが下がるわけでもありません」
などなどなど・・・

こちらは分かっていることを提供して、選んでいただくわけです。
「どっちがいいですか?」

と患者さんに聞かれてもこっちも困る、というのが本心です。

正直に
「私がお勧めした方法がベストかどうかは今の時点では誰にも分からないので、よく考えてください」

と答えてしまいます。

これは文書に作成しにくいです。

予防接種にかかわっている医師の方ならご存知かもしれませんが、「日本脳炎ワクチン」中止になったときみたいな感じです。

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