2008年2月14日(木) 再放送:2月21日(木)
地域医療崩壊 何が医師を追いつめるのか?
いま全国の病院で医師が次々と辞めていき、地域医療が崩壊の危機にさらされている。従来あまり語られてこなかったが、背景のひとつにあるのが患者の安易な「コンビニ受診」。「待ち時間が昼に比べ少なくてすむ」「会社を休まなくてすむ」「どうにも不安でならない」などの理由で、深夜などの時間外に受診する人が増えている。なかには救急車をタクシー代わりに使う悪質なケースもあって、問題となっている。番組は、北海道苫小牧のある病院の夜間救急に密着。医師の苦闘ぶりを描くとともに、地域のお母さんたちが「子どもを守ろう、お医者さんを守ろう」をスローガンに「脱コンビニ受診」の取り組みを始めた兵庫県丹波市の事例を紹介する。
昨日はこれを見ていました。
福祉ネットワークというNHK教育の30分番組なんですが,日ごろ,バラエティーなんかで素人が出る番組は大抵やらせだと思っていて見る私ですが,本当にリアリティがあって,見てたら,今までのこと思い出したり,自分が逃げ去ったことを思って,動悸が激しくなりました。
苫小牧の公立病院の夜間救急はまるで私がいた病院のようで,救急車全て受け入れます,というスタンスで,民放の「密着救急病棟」のような症状的に派手な症例(いわゆる三次)ばかりでなく,酒を飲んで酔っ払った人,道でこけて手をついた人,頭を打った人,他院からの転院依頼,激しい腹痛などなど,症状としては地味かもしれませんが,私にとっては親しみ深い風景でした。
リアルに2−3時間細切れで寝れているところもそれっぽい感じで。
次に丹波の病院。先生がドンドン減っていて,その減った頃の当直日誌は当直の先生の当直状況が書かれています。もう無理,とか,だめ,とか書いてて挙句に辞めて言ったようです。特に他の科の先生が,小児科は夜間の救急患者が増えすぎて,対応に困るということが。そこで,小児科の常勤の先生が手におえないものは出動するわけですが,それも疲弊して,1人しかいない先生が「もう4月で辞める」
ってなったときに,その地域のお母さん達が,子どもを持つお母さんに向けて,「先生を守ろう」とこういう症状では受診しようと言うフローチャート作成したりして,夜間患者を半分以下に減らしていったわけです。結局その先生は残って,もうちょっと常勤が増えるらしいよ,と言うところで番組は終わったのですが,本当にリアリティがあって,見てみて,胸がバクバクしました。思い出しすぎて。
こういう番組みたいなのを大々的にすればいいのに,と思います。私は心臓に悪いから見ないけど。逃げ出した自分は罪悪感を感じます。夜間の受診抑制のために電話相談もしてますが,何とか助けになっていると良いなあ・・・
コメント
時代により,来る人たちの目的が変わっていくのですね。一時,がずっとになりそうで恐ろしいです。